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夜鳴きゼミ、都会で夜にセミが鳴く理由

 
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縦棒  都会は夜もセミが鳴く

夏の風物詩でもある「セミの鳴き声」。

木々の並んだ通りや公園を歩いていると、暑さをいっそう際立たせるようにセミの鳴き声が空一面に響き渡る。

しかし、このセミの鳴き声について、都会を中心に、特にこの10年ほどのあいだに、ある「異常」な行動が目につくようになりました。

それは夜鳴きゼミ ─── 夜遅くになっても蝉が鳴く現象。それも深夜もずっと、一晩中セミの鳴き声が響き続けます。

これは田舎では見られない不思議な現象です。

暑く、湿気があって寝苦しい夜に、窓の外で耳鳴りのように響き続けるセミの鳴き声は、夏の風物詩や風流とはちょっと言えない光景です。

 

 

縦棒  なぜ? セミが夜鳴く理由

セミの「夜鳴き」現象は、東京など都会で広がっています。

一体なぜセミは夜も鳴くようになってしまったのでしょうか。

その理由の一つとして、街灯や自動販売機、ビルの店舗から溢れる光など「都会が明るすぎる」ということが挙げられます。

都心部の夜は、月の出ない晩でも、常に影ができるほど明るいのです。すると、主に明るさに反応して鳴くセミが鳴き始めるというわけなのです。 

出典  :  nationalgeographic.co.jp

よく新宿を「眠らない街」と称したり、また人間も体内時計が狂うなどと言われますが、過剰な明るさによって、セミも眠れない状態に繋がっていくのです。

 

また、この「明るさ」という理由以外に、「熱帯夜」というのも原因として挙げられます。

都会でセミが夜も鳴くようになるのが頻繁に目につくようになったのは、この10年ほどのこと。

そして、「ゲリラ豪雨」が問題視されるようになったのも、ちょうどその時期と重なります(2008年に「ゲリラ豪雨」が流行語大賞にノミネートされました)。

ゲリラ豪雨の主な原因は、クーラーの過剰な使用や街がコンクリートによって密閉されて熱がこもる「ヒートアイランド現象」です。

そして、このヒートアイランド現象によって「ゲリラ豪雨」とともに「熱帯夜」も増加しました(熱中症が急激に増加した時期とも重なります)。

 

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そう考えると、「ゲリラ豪雨」と、暑さによって鳴くセミの「夜鳴き」が同時に目立つようになったのは、決して偶然とは言えないでしょう。

実際、涼しい風の吹く気温の低い夜は、夜鳴きゼミも少ないのではないでしょうか。

気温上昇の原因には、地球温暖化の影響もありますが、ヒートアイランド現象を含む都市温暖化の傾向が、顕著に現れています。

出典  :  東京都環境局「暑くなる東京」

 

 

縦棒  秋の虫への影響

また、セミが夜鳴くことの影響は、ただ深夜も「うるさい」というだけにはとどまりません。

この「うるさい」セミの夜鳴きが、夏から秋にかけて夜にリンリンと鳴くことで求愛するコオロギなどのさまたげとなって、生態系に影響を及ぼしかねません。

セミ同様、主に夏から秋にかけて鳴くコオロギやキリギリスの仲間。鳴き声は、オスからメスへの「プロポーズ」なのですから、それらの鳴き声がセミの大合唱によってメスに届かなくなれば、それらの種の保存に大きな障害となります。

出典  :  nationalgeographic.co.jp

夜のセミの鳴き声が「うるさい」と、役所に苦情が行くこともあるそうなのですが、役所も、ましてセミも、「そう言われても……」と答える以外にないでしょう。

都会のセミの夜鳴きには、こうした複合的な理由や事情がからみ、またゲリラ豪雨やヒートアイランド現象、熱帯夜といった言葉とひとつひとつ関連しているのです。

そのため、セミの夜鳴き対策というのは、そのまま熱帯夜やゲリラ豪雨対策にも繋がっていくのです。

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2014-08-26 | Posted in からだと自然