最後の歌 | コップのお話 〜体と心と自然の物語〜
 

ぼんやりとおもうこと

最後の歌

 
Glass Story

無常観的なかなしみと終末論的なかなしみの違いは、新鮮な空気を吸って吐きだすかなしみと、排ガスを吸って吐きだすかなしみの違いと似ている。

確かに、どちらも「終わっていく」ものだ。

しかし、前者には詩がある。後者にあるのは、こわばった肺のむせび泣きだ。

個々の命が散っていくかなしみと、「人類」という種が散っていくかなしみが符合する瞬間が、東洋と西洋を結びつける極上の歌になるだろう。

その歌を聴くものは、もはやこの星に存在しない。

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2016-12-20 | Posted in ぼんやりとおもうこと