末期の眼 | コップのお話 〜体と心と自然の物語〜
 

ぼんやりとおもうこと

末期の眼

 
Glass Story

僕たちは、生まれ落ちた瞬間から死んでゆく。

そのことを、この国の風土は思い出させるからいつもさみしさが漂っている。

しんしんと降る雪、舞い散る桜、沈みゆく夕陽。落ちていくもの、沈んでいくもの、散っていくものが、なぜこんなにもうつくしいのか。

それは、その刹那、自然と人類が重なり合うからである。

だから芥川は、自殺していく魂に自然は美しいのだと、その遺稿に綴ったのだった。

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2017-02-11 | Posted in ぼんやりとおもうこと