漫画『3月のライオン』宗谷名人の本名(フルネーム)と、名前の由来について | コップのお話 〜コップの水が溢れるように〜
 

文学と芸術

漫画『3月のライオン』宗谷名人の本名(フルネーム)と、名前の由来について

 
Glass Story

宗谷名人

僕は羽海野チカさんの漫画が好きで、『ハチミツとクローバー』を読み返しては泣き、『3月のライオン』も毎巻楽しみにしているのですが、最近ふと気づいたことがありました。

それは、『3月のライオン(ご存知将棋の世界を描いた物語です)』に登場する静寂さと圧倒的な強さを誇る宗谷名人の名前の由来が、『ハチミツとクローバー』の世界に隠されているのではないか、ということです。

その前に、まずは宗谷名人の実績や性格を簡単に振り返ってみたいと思います。

宗谷名人の本名(フルネーム)は、宗谷冬司(そうやとうじ)。

宗谷名人は、15歳でプロ棋士になり、21歳で史上最年少の名人位に就き、その後七代タイトルの偉業を成し遂げます。年齢は30代後半ですが、時計の針の止まったような若々しい姿をしています。モデルは「羽生善治九段と谷川浩司九段を足して”2で割っていない”キャラクター」だそうです。

冷たく、感情のないような眼差しの一方で、ときどき天然な一面も垣間見える天才棋士。ストレスによる突発性難聴を患っています。

 

 

宗谷名人の名前の由来は『ハチミツとクローバー』に

さて、その宗谷名人ですが、この「宗谷冬司」という名前の由来が、実は前作『ハチミツとクローバー』にあるのではないか(これは僕の個人的な解釈ですが)、と思ったのです。

美大の学生たちを描いた『ハチミツとクローバー』で、途中、主人公の竹本くんが、就活や将来の悩みから自転車で北に向かって自分探しの一人旅に出かけます。そして、もうお金もない、体力もない、自転車も壊れた、とすっかり疲れ果てて途方に暮れているときに、松島のお寺で修復を行う宮大工の人々と出会い、それが竹本くんにとって大きな人生の分岐点となります。

その後、自転車を修理し、再び北上を続け、走り出した当初は特に目的もなかったのが、気づくと最終目的地となっていた、ある場所にたどり着きます。

それが「宗谷岬」です。

日本の最北端、稚内にある岬に竹本くんはたどり着くのです。雪のような宗谷冬司と日本のてっぺんで北海道の宗谷岬、という不思議な符合。

最後に、このとき竹本くんが心のなかで呟いた言葉を紹介したいと思います。

 

不思議だ

こんな遠い遠い地の果てなのに

じつは 

あのアパートの 自分の部屋のドアと

つながっていて

ドアをあけて 外に出れば 

どこへでも行けたんだ

 

青春18切符も 銀河鉄道のミドリ色の切符も

何もなくても

自分の足を 交互に前に踏み出すだけで

 

バカみたいだ そんなコト

小学生だって知っている

いや オレだって知ってた

でも ここにくるまでは わからなかった

 

この風景が 見れてよかった

 

帰ろう 君の そして ぼくの みんなの住む場所へ

帰ろう また同じだけ ペダルを踏んで

 

ハチミツとクローバー 1

ハチミツとクローバー 1 / 羽海野チカ

 

3月のライオン 1 (ジェッツコミックス)

3月のライオン 1 / 羽海野チカ

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2018-01-12 | Posted in 文学と芸術