種や苗の自家採種の禁止で、家庭菜園はどうなるのか | コップのお話
 

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種や苗の自家採種の禁止で、家庭菜園はどうなるのか

Glass Story

農家の自家採取の禁止

農水省は、農家が購入した種や苗を栽培し、得た種や苗を次の栽培のために使う「自家採種(自家増殖)」を、原則禁止する方向で動き出すようです。

そのニュースについて、調べたことや自分の感想をまとめました。

参院農林水産委員会は15日、一般質疑を行った。農家による種苗の「自家増殖」を原則禁止にする政府の方針について、野党は農家経営への影響が懸念されると批判。

出典 : 種苗の自家増殖 原則禁止に懸念 政府は理解求める 参院農水委

自家採種、自家増殖の禁止、というのは、要するに、自分で育てて採取した種を使ってはいけない、ということ。

種を独占的に大企業が占有するための下準備ということでしょうか。

種を企業が販売し、その種の開発資金を回収するために、「違法コピー」してもらっては困るから、毎回購入するように、ということなのでしょう。

企業論理、企業第一主義としては正しいでしょうが、自然の摂理には明らかに反しています。

自家採種の禁止について数年前に書かれたブログには、次のような記述があります。

一つは、小規模農家(年収50万ドル以下)を除いて、安全な農産物を供給する為に、農薬や化学肥料を使いましょう。

また、遺伝子組み換え以外の種はクリーンではありません。特に自家採種するとクリーンな種にならないから自家採種も保存も禁止しましょう。

という法案です。

出典 : 自家採種禁止について

こういうある種の「洗脳」は必ず行われていきます。

自然のまま、というのは汚いものだ。遺伝子組み換えされた種子で、しっかりと農薬や化学肥料を使った農産物こそが「クリーン」なのだ、と。

すでにそういう風に考え方を書き換えられているものも身近に多数存在するのではないでしょうか。

そして、遺伝子組み換え種子を製造する企業が、種子の販売を担い、農薬や除草剤などとセットで販売することで永久に収益を上げ続ける、という仕組みをつくる。

自家採種の原則禁止、というのは一体どの範囲まで及ぶのでしょうか。

家庭菜園での自家採種まで禁止されるのでしょうか。

アメリカでは、「食品安全近代化法」という法律が数年前に可決され、その法律について先程のブログでは(まだ可決前の記事ですが)、以下のように概要が書かれています。

この法律により、人々が食べ物を栽培し、売買し、輸送する権利に対し、米国政府は新たな権限を得ることになる。ビッグブラザーに、あなたの家庭菜園のトマトを取り締まる権力を与えることになるのだ。直売所でキュウリを売る人を逮捕・投獄する権限が認められることになる。

この暴政的な法律では、全ての食糧生産(家庭菜園で作った食べ物も含む)が国土安全保障省の管轄下になる。

この法律により、家庭菜園でレタスを栽培し、地元の直売所で販売しただけで、重罪犯人(密輸業者)として逮捕する権限が米国政府に与えられる。

種の貯蔵も犯罪になり、代々受け継がれた種を貯蔵して家庭菜園をしている人は一般犯罪者になってしまう。これには、明らかに、モンサントなどの企業に種子を独占させる意図がある。

出典 : 自家採種禁止について

企業の側からすれば、確かに経済合理性には適っているでしょう。

だから、実際は小規模農家は除かれるとあるので即座に家庭菜園に監視の目が伸びることはないかもしれませんが、この方向で着実にぐいぐいと進んでいくのでしょう。

モンサント社が開発した遺伝子組み換え種子は、モンサントの除草剤や農薬に耐性があり、大量に作物をつくってドローンなどで上から除草剤や農薬をばらまきます。

そしてその農地からモンサント作物以外の全ての生命が死滅します。

効率化、というのはそういうことです。

大地も使い捨てにし、日本の自然もますます壊れていくのでしょう。

原因不明の病気もいっそう増えるでしょう。身体を使い捨てにし、日本人の健康もますます崩れていくのでしょう。

でも、そんなことは企業側にとっては関係ありません。利益が出るから行う。それだけのことなのです。

化学物質過敏症も、じわりじわりと増えています。

彼らが食べるものが、なくなります。子供たちの食べられるものがなくなっていく。それは筆舌に尽くしがたい苦痛となるでしょう。

そうならないように願っています。

 

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2018-05-17 | Posted in からだと自然