プロボクサーの武藤通隆さん自殺について | コップのお話
 

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プロボクサーの武藤通隆さん自殺について

Glass Story

縦棒 プロボクサー武藤通隆さんの自殺

プロボクサーの武藤通隆(むとうみちたか)さんは、2016年、まだ28歳という若さにも関わらず、自宅近くで飛び降り、自ら命を絶ちました。

武藤さんは、自殺の二ヶ月前に一時的な精神的混乱に陥り、脳の検査を受けるも異常なし。その後、精神科を受診しました。

すると病院の医師は、統合失調症と診断。

武藤さんは大阪教育大を卒業後、高校の数学の非常勤講師として勤務し、25歳のときプロテストに合格。フライ級の西日本新人王決勝にも進出した。

出典 : 精神科受診のボクサー自殺 医療の問題点浮き彫りに

武藤さんは、三ヶ月の予定で入院、投薬治療が始まります。

約二週間後に病状が安定したとして医師は退院させるとしたものの、退院前夜に興奮状態になった武藤さんの身体を拘束し、向精神薬を注射します。

そして、予定通り退院することに。

その様子を見ていた家族は退院に不安を感じたが、主治医の「予定通り退院」の指示に従って自宅療養を開始。しかし、病状は入院前より悪化しているようにしか見えなかった。父はできる限りの看病を続けた。「薬を飲ませていれば良くなる」。父はそう信じていたという。

出典 : 精神科受診のボクサー自殺 医療の問題点浮き彫りに

医師の、「規則通りに薬を飲んでいれば大丈夫」という指示通り、向精神薬を飲み続けたのですが、顔からは覇気がなくなり、受診から二ヶ月で武藤さんは自殺します。

 

縦棒 自殺の原因は

僕自身、長年の投薬治療を受け、攻撃性や自殺念慮、辛い離脱症状に悩まされてきた経験があります。

一体「精神疾患」とは何なのか、「投薬治療」とは何なのか、自分の心身に生じる変化を見つめながら、また書籍などを参考にしながら考えてきました。

抗うつ薬は、うつ病を治す薬ではない、という考えに至ったきっかけは、この本でした。

薬は、一時的に向上させたり、抑えつけたりするだけで、「治す」わけではなく、だからと言って離脱症状も含め負担になるので飲み続けるわけにもいきません。

しかし、病院の医師は、体が繊細な生命であることを忘れたかのように、心が落ち着かない? じゃあ、と言って「薬」を増量していきます(もちろん、そうではない医師もいますが、まだまだ少数派だと思います)。

うつ症状やパニック発作というのは、誰でもなります。

日々の精神的なプレッシャーや、トラウマ、身体的な疲労で、徐々に朦朧としていったり、あるとき決壊したように不安定になって暴れたり。

この朦朧とした状態を抗うつ薬で持ち上げたり、不安定な状態を抗不安薬で抑え込んで、「普通」にして「治った」と言う。これは「変」だと思います。

うつ状態が存在しない、と言っているのではありません。患者さんはほんとうに苦しい。

ただ、心を薬で「治す」という考え方に疑問を持っているのです。

これは精神疾患に限らず、社会問題も含め、多くのことに当てはまるかもしれませんが、「原因は何か」と考えたとき、様々な角度からの対処法が必要です。

環境(外側)も一つの原因となるでしょう。

仕事の環境なら、労働基準法の厳守など、政治的な対処法も考えられます。仕事を変える、学校を変える、というのも一つの治療法です。

もう一つは心身(内側)です。

食事や睡眠不足、ものごとの捉え方、といった広い意味での自分の内側に対するアプローチ。

うつ病を治すのに最も大切なのは、自己回復力を高めることです。健康を作るのは薬ではなく、睡眠などの生活習慣であることを再確認したいですね。

出典 : その医療 ホントに要りますか?|読売新聞

環境と心身(神経)の疲弊のなかで板挟みになって溢れるものが「症状(サイン)」です。

そのサインさえも、薬で抑え込むことでほんとうに逃げ場がなくなりながら、悪夢に追われながら、目の前のことを虚ろにこなしながら、医師は「薬を飲み続ければ治る」と言います。

でも、それはきっと袋小路です。

外側と内側を、自分のできる範囲で、あるいは周囲との協力のもと、ゆっくりとでも改善していくこと。

これが「精神」の回復に大切なことだと僕は思います。

それでも、なんにもできないときは、なんにもしないで眠っているのが一番です。

眠れないときは、無理に寝ようとしなくても、ただ横になって暖かな布団に入って電気を消して目を閉じて、静かに深呼吸をする。ただそれだけでじゅうぶんです。

泣きたいときは泣くのがいちばんです。それで100点です。

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2018-11-24 | Posted in こころ