こころ
電車内のケータイや女性の化粧が不快だと思う心理的な理由

Glass Story
電車内のケータイや化粧
なぜ電車内のケータイでの通話や、若い女性の電車内の化粧に人びとは抵抗感や不快感を抱くのでしょうか。
それほど物理的な理由があるとは思えません。
もし話し声が「騒音」であると言うのであれば、主婦同士の何気ない会話や大学生カップルの笑い声に対しても同様の不快感を抱くはずです。
事実、ある外国人はそのように「合理的」に指摘していました。
また、以前、「化粧の”粉末”が不快だ」と言っていた知人女性がいたのですが、しかし、粉末と言うならたとえば香水やシャンプーの匂い、デオドラントスプレーなども大差がないのではないでしょうか。
不快だと思う心理的な理由
僕は、この電車内の「ケータイの通話」や「化粧」を不快だと思う理由というのは、こうした物理的な問題よりも、むしろ心理的な要因のほうが強いと考えます。
それは一言で言うと、〈公的空間のプライベート化〉に対する抵抗感が働く、ということです。
化粧をしたり通話をするという行為は、その空間を自分のもの(プライベート化)にすることです。そして、その空間をプライベート化した瞬間、そこに存在しているはずの周囲が、透明な存在として扱われることになります(公共の場でカップルがいちゃつく様子を想像してみて下さい)。
日本人は、「空気を読む」とよく言います。
それは言い換えると「自分もまた空気の一部である」という感覚に敏感だ、ということです。
粉末の匂いや通話の騒音といった物理的な問題以上に、この空気の変化 ──── 「あなたは存在しない」という暗号、メタメッセージを敏感に察知し、そこに心理的な拒絶反応が働くのです。
ケータイの通話と、ゲームや読書の違い
でも、〈公共空間のプライベート化〉と言うのなら、通話や化粧だけでなく、スマホのゲームや読書も同じじゃないか、という声もあるかもしれません。
しかし、この両者には、繊細な感覚の違いがあります。
スマホのゲームや読書によって区切られるのは、あくまで自分の座席空間のみに過ぎません。ここで発しているメタメッセージは、「あなたは存在しない」ではなく、「わたしは存在しない」なのです。
孤独感と疎外感
確かに今の日本の都市は、孤独に満ちた、他人に興味のない世界となってしまっているかもしれません。
それにも関わらず、あるいはそれゆえに、人々は、周囲の「空気」を敏感に読み、周囲の「空気」と一つになりたいと、無意識のうちに望んでいるのです。
たとえ、電車の車内であったとしても。
ほとんど誰もいない電車を想像してみて下さい。乗客は、自分と、もう一人、遠く離れた反対側の列の座席に座っている知らない誰かのみ。
そのとき、その世界を構成しているのは、自分と、その相手と、のどかな車窓の風景、きしむ車輪の音、車掌のアナウンス。
その誰かが、おもむろにケータイを取りだし、通話を始める。あるいは化粧を始める。その瞬間の、世界の崩壊と、「わたし」という存在の否定に、かすかな胸の痛みが走るでしょう。
だれもが承認欲求を求めている現代社会だからこそ、「車内の通話」「車内の化粧」という「わたし」の存在を否定するような振る舞いに、繊細な心は、疎外にも近い、激しい心理的な抵抗を引き起こすのです。
これが、僕の考える、車内の化粧や通話を不快だと思う理由です。
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