詩、雑文

チューブの行く末

Glass Story

心身は絵の具のチューブのように、「最後の一押し」をきっかけに一方向に目掛けて中身を吹き付ける。

今まで溜め込んできた全ての原因を、その一つにじゃじゃ馬のように押しつける。

全部安倍政権のせいだ。

全部日本国憲法のせいだ。

全部原発のせいだ。

全部左翼のせいだ。

全部神のせいだ。

全部恋人のせいだ。

全部親のせいだ。

全部夫のせいだ。

全部小さな染みのせいだ。

全部あの差別的発言のせいだ。

全部あのすきま風のせいだ。

全部、私のせいだ。

××さえいなければ
××さえ取り除くことができれば。

次の歴史的な惨劇は、日本人の「きれい好き」と、科学と、このチューブの法則によって起こるでしょう。

帰り道に凄く嫌なものを見てしまった。樹液酒場の木の根元からキュウキュウ声がするので、足元に目をやるとたくさんの甲虫がもがき苦しんでいた。近辺を散策すると辺り一面に広がるトゲアリの死骸。
樹液やアリの巣めがけて殺虫剤を撒いたとしか思えない。。。
まさかヒアリがいると思ったのか…？？ pic.twitter.com/iWXCQLhaeM

— K. FUKUI (@fukuinsect) 2017年7月13日

長い長い、深呼吸が必要です。

長く長く溜め込んできたものを、健やかに吐き出すような、長い長い深呼吸が。

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