夏目漱石が『草枕』で文明に対峙させたものは、「自然」ではなく「もののあはれ」 | コップのお話
 

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夏目漱石が『草枕』で文明に対峙させたものは、「自然」ではなく「もののあはれ」

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Glass Story
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夏目漱石の小説草枕(1906年)では、決して文明に対する批判が前面に出ているわけではないが、最後にほんの少し文明を批判的に見る漱石の思いが吐露される。

一般的に文明(近代科学)を批判する際には、反対の位置に「自然」が立てられることが多い。

文明によって自然を破壊し、再開発を進め、環境を破壊していく。一方で自然保護(エコロジー)運動が盛り上がっていくのである。

文明社会の行き着く絶望的な世界を描いたオルダス・ハクスリーのディストピア小説すばらしい新世界(1932年)では、救世主として文明の外側にいたインディアンが登場する。

彼も「自然」の象徴である。

文明 vs 自然

しかし、夏目漱石が『草枕』で「文明」に対峙させたのは、「自然」ではなかった。もちろん、人里離れた山中の温泉宿が舞台だが、彼が文明の批判を行なったあとに提示したのは「もののあはれ」だった。

文明 vs もののあはれ

僕は漱石の小説がそれほど好きなわけではないが、この『草枕」の、特にラストで「もののあはれ」を対峙させたシーンは、本当に格好よかった。



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2017-10-25 | Posted in 文学と芸術

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