からだと自然
季節の変わり目とツボ 春先のイライラ、うつ、不安感の理由と解消法

Glass Story
季節の変わり目
よく「季節の変わり目」は体調を崩しやすいという話を聞くことがあるのではないでしょうか。風邪をひいたりすると、「季節の変わり目だからね」、といったことが言われることもあると思います。
一体なぜ季節の変わり目は体調を崩しやすいのでしょうか。
これは季節にかぎったことではなく、じつは「変わり目」というのは体調が崩れやすいタイミングで、たとえば、気圧の変化や引力が影響する月の満ち欠けなど、外部環境の「変わり目」に体は対応しなければならず、それが風邪の諸症状や精神面での不安定さのような「症状」となって現れるのです。
ちなみに、普段から感性が鋭いほど、この「変わり目」に影響を受けます。
感性、感受性の鋭さというのは、こうした世界の微細な変化に対する察知能力のことを言います(女性の「勘の鋭さ」というのも、まさにこの「変わり目」に気づく鋭敏さのことです)。
そして、この体調不良を招きがちな、様々な「変わり目」のうちで、もっとも代表的なものの一つが、「春先」です。
春先のイライラや不安感の理由
冬から春への「変わり目」である春先は、身体的な不調だけでなく、イライラやうつ、ざわざわとした不安感や気分の高揚といった、抑えがたい精神的な症状に苦しむことも多くあります。
昔から、「木の芽時」は体調を崩しやすい、と言います。
春は昔から、「木の芽時は具合が悪くなりやすい」といわれるように、最も身心のバランスが不安定になりやすい季節でもある。が、不安定だから逆にバランスをとろうとする勢いもあるといえるわけで(……)バランスをとりなおす要の時期でもある。
春先に体調の悪化する症状としては、頭痛や耳鳴り、肩凝りや神経痛といったものがあります。
また精神面では、先ほど触れたイライラや不安感、気分の高揚や躁状態などが生じ、動悸をともなって鼓動が急かすような、何か大胆なことに向かわせる激しさを持っています。
過去の記憶がフラッシュバックしたり、身近な人に八つ当たりすることもあるかもしれませんし、反対に、すがったりすることもあるでしょう。
はっきりと症状として現れないまでも、誰もが余裕のない時期なので、恋人同士や友人関係の喧嘩やトラブルも増えます。
よく「春先は変なひとが多い」「自殺が多い」と言うのも、こうした「症状」の一つなのです。
なぜ、冬から春にかけての「変わり目」が、特にこれほど心身の不安定さを招くのでしょうか。
その理由の一つとして、整体的な視点で見ると、「冬の緊張」と「春の緩和」ということがポイントとして挙げられます。
ここからは、頭ではなく実感として感じとってみて下さい。
冬場の芯に響くような冷えは、無意識のうちに身をぎゅっと縮めます。リラックスすることが難しく、疲労が、雪のように積もっていくことでしょう。
そして、その「冬の緊張」が、陽気な春の到来とともにゆるっと「緩和」していく。その切り替えに心身が右往左往し、「症状」が生じるのです。気が緩んで、どっと溢れ出る、といったイメージでしょうか。
ちょうど緊張が続き、ほっとした瞬間に涙が溢れるように。
そのこと自体は、(涙がそうであるように)必ずしも悪いことだとは言えません。溜め込んだままよりも、ある種のデトックスがなされた方がよい。ただ、そのとき激しく発散されないように、普段から「溜め込めすぎないように」細やかなケアをほどこしたり、発散されたときに緩やかに着地させてあげる必要があるのです。
変わり目のツボ
そこで、こうした春先の不安感やイライラ、うつといった季節の変わり目の症状の緩和のために、負担の少ない「ツボ」を使った簡単な解消法を紹介したいと思います。
そのツボというのが、手と足の「曲がり目」に位置する、「手三里」と「足三里」です。
手三里というのは、肩こりや寝違え、胃の不調やイライラなどに効果があると言われるツボです。
足三里とは、吉田兼好も『徒然草』で記しているツボで、便秘など胃腸の不調に効果があると言います。
四十以後の人、身に灸を加へて三里を焼がざれば、上気の事あり。必ず灸すべし。
上気というのは、頭に血がのぼる、といったニュアンスでとらえて下さい。
年齢を重ねるとすぐにのぼせ易いので、足の三里にお灸をしましょう、と兼好法師はツボを勧めます。
兼好さんの言う通り、それぞれのツボの指圧やお灸をすえるなどの習慣を持つことも大切な解消法で、ある鍼灸師さんも「お灸は嘘をつかない」とおっしゃっていました。
また、不安感や不眠の際には、右側の「手三里」と「足三里」を、どちらか片方ずつ、ふんわりと左の手のひらで包むように触れてみて下さい。
肩の緊張がすっと緩み、胸の締めつけられるような不安感も、穏やかな深い呼吸とともに次第に軽減していくのが実感できるでしょう。
五月病の予防
最後に、「五月病」についても簡単に触れておきたいと思います。
五月病というのは、ご存知の通り、五月になると気力が湧かず、うつ状態になったり重だるくなったりする症状を言います。
五月は、決して「季節の変わり目」ではありません。しかし、多くの人々が、五月にうつや重だるさなどの心身の不調を体験している。
その理由の一端に、この春先の不調が関連しています。
春先は、本来、冬のこわばりが溶けて「緩むべき時期」なのですが(それは言い換えれば、ある程度の不安定さは受け入れなければいけない時期でもある、と言えるでしょう)、一方で社会は、年度末の繁忙期や学校の新学期など、もっとも「気張り」が必要なタイミングと重なっています。
その結果、春先の緩む(疲労を発散させる)タイミングを逸し、我慢して持ち越しになった疲労が、五月の連休のような、「一息」ついたときに、どっと溢れでるのです。
だから、五月病の予防策としても、この春先の、「我慢しない」でほどよく緩んで生活を送るためのケアが重要になってくるのです。
ユルかしこい身体になる 整体でわかる情報ストレスに負けないカラダとココロのメカニズム / 片山洋次郎
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