こころ
古今東西の健康法|断食・絶食療法のうつ病など精神疾患に対する効果
Glass Story
断食には、賛否がある。
足し算が前提となっている近代栄養学では、「ゼロ」である断食には異論が出るのは当然だと思う。
一般的には、断食というのは、科学というよりも疑似科学や信仰の一種だと捉えられている。
ところが、先日こんな記事を発見した。
断食の間に、体は、損傷し老化して不要となった細胞から解放されます。(……)断食は、文字どおり新しい免疫系を作り出すのです。
数日間食事を控えることが人体に害を与えるという証拠は何もありません。その一方で、特筆すべき恩恵をもたらすという強力な確証が存在します。
また、過去にNHKで放送されたフランスのドキュメンタリー『絶食療法の科学』では、モスクワの病院で行われる絶食療法に関する特集が組まれている。
そもそもの始まりは、1950年代に、モスクワの一人の精神疾患を患った患者が、食事を拒絶した。
病院関係者が、そのまま彼の様子を見ていると、彼はたちまち元気になり、「新しい人生」を踏み出した。
それ以来、その病院では、統合失調症、うつ病、恐怖症、強迫性障害など精神疾患に対して絶食療法が取り入れられるようになった。
また精神疾患だけではなく、アレルギーや喘息、リウマチや関節炎、内臓疾患、その他、様々な病気に効果を発揮したのである。
1995年からは、ロシアの温泉地でも保険適用のもと絶食療法が行われていると言う。
歴史を振り返ってみても、『無病法』という中世ルネサンス時代の講演録がある。
この作者であるルイジ・コルナロは、40代で重病を抱え、それから医師に勧められて、「極めて少食」にするようにした。
すると病気は一気に完治、思考も冴え、大きな仕事をいくつも成し遂げ、健康的に102歳まで生きた。
個人的な体験、体感でも、アレルギーや化学物質過敏症症状が軽くなるのは食べなかったあとである。あるいは、心が落ち着き、頭が霧が晴れたようにクリアになる。
自然治癒を誰よりも理解する動物たちは、体が弱ったり冬眠のあいだは、自然と絶食をするようになる。
もちろん、宗教的にも古今東西で断食は大切な習慣となっている。ただ、そこにはきっと実体験から感じられる確かな理由もあったのだろうと思う。
モスクワの例のように、日本にも、絶食療法が可能な病院もあるが、まだ東京都の渡辺医院や松井病院の食養内科など一部で、保険も適用されない。
この「食べない」と言う、もっとも安価で歴史のある治療法は、もう少し注目されてもいいのではないだろうか。
なぜなら、「絶食は、危険なものではなく、地球に生命が誕生した頃から存在する適応の一形態」なのだから。
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