からだと自然
絶滅危惧種の日本人 「手負い」の肉食獣、若者を中心に草食系男子が増加している原因

Glass Story
草食系男子の意味
若者を中心に、「草食系男子」という表現をされるようになって久しい。
この草食系男子という言葉は、そもそも2006年にコラムニストの深澤真紀さんが使ったことが始まりで、当初彼女はこの言葉をポジティブな意味で使った。
それは上の世代のがつがつした「男らしさ」よりも、最近の若者たちの落ち着きや優しさのほうが良いのではないか、といった意味合いから使ったのだと深澤さんは言う。
しかし、それが次第にネガティブなニュアンスを帯びていった。
様々なことに意欲がなく、特に性的な欲望や女性に対する積極性に欠ける、優しさというよりもひ弱な印象を受ける男性像を指すようになった。
その「草食系男子」のイメージの変化のきっかけとして、女性誌の「私たちがモテない原因は草食系男子のせい」といった特集やマスコミが「若者の車離れ」は草食系男子が原因と謳ったことが挙げられる(参考 : 「草食系男子」の本来の意味って?彼らが結婚に向いている理由を解説)。
草食系男子が増加している原因
それでは、一体なぜ草食系男子は増加しているのだろうか。
もちろん、既存の「男らしさ」の社会的なプレッシャーや、異性に興味を持って傷つくくらいなら一人で趣味と向き合っているほうがいい、といった精神的な原因も考えられる。
しかし、もう少し根本的な根深い原因がそこには隠れていると僕は思う。
それは、一言で言うと、精子の減少を主とした、生物学的な「生命力の低下」である。
精子の減少は先進国で顕著で、この50年で精子の数は半減したという報告もあるなど、この「生命力の低下」が、もう20年近くも前から問題視されている。
ある調査では、欧州の数カ国と比較して精子の数が日本人は最下位だったと言う。無精子症という診断名もあるが、そもそも現代人の精子自体が失われていっているのが現状なのである。
当然ながら、この「精子の減少」という面以外は元気満々だ、ということはありえないだろう。
精子が生まれる、という自然界の力学が弱っているというのは、広い意味で「自律神経」の失調である。
こうした単純な数量の変化だけでなく、たとえばアルコールや油物が進まなかったり、些細なことで感情が揺れやすかったり、生きる意欲が湧かなかったり、低体温だったり、暑苦しいものに耐えられない、といった様々な「生命力の低下」が見られるはずである。
こういう観点から考えたとき、僕は「草食系男子」という言葉に違和感を抱く。
この「草食」「肉食」という喩えを借りて言うなら、彼らは「草食動物」ではなく、むしろ「手負いの肉食動物」と言うべきではないだろうか。
生命力が弱っている、その一環として、精子も減少し、生きる意欲も削がれ、「草食」と呼ばれるような状態になっているのだ。
断食芸人
この「肉食」から「草食」という変化が、自分の意志や思想によって起こっているのなら、最初に深澤さんが触れたようなポジティブな意味を持った「成熟」と言えるかもしれない。
しかし、受動的にそうならざるを得ないのであれば、それは少々深刻な意味合いを帯びてくるだろう。
精子の数が減少し、同時に前立腺がんの増加や癌の低年齢化も問題になっている。
今の「草食系男子」の世代以降の人々は、生み出す力の深刻化とともに、文字どおり生きる力(寿命)の低下も予想される。
こうして「肉食男子」が「草食男子」に変化し、ゆっくりと弱っていった、その行き着く先は、作家フランツ・カフカの描いた世界の終わり、仕方なく断食をせざるをえなかった(物語のなかで、その理由は語られない)、「断食芸人」だろう。
そして、弱体化していった種は、やがて絶滅危惧種に指定される。
わが国の合計特殊出生率は、現在1.4強であり、この状態が恒久的に続くと、人口は、西暦3000年を過ぎて遠くないうちに1名になり、その後ゼロになる。その数十年前か、それ以上前には、「日本ウナギ」と同様、絶滅危惧種に指定されるのだろうか。
日本にかつて存在し、今は絶滅してしまった日本のトキのように、あるいは、2014年に絶滅危惧種に指定された「日本ウナギ」のように、「日本人」がなってしまわないことを祈る。
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