からだと自然
香害(化学物質過敏症)で孤立する小学生

Glass Story
香害(化学物質過敏症)で孤立する小学生
学校で「香害」に晒される子供たち、授業は校庭の片隅で - 香害ウォッチ https://t.co/XlOug1AqWx
— ダイヤモンド・オンライン (@dol_editors) 2018年3月22日
かつて、集団や普通の生活に馴染めない子供は「教室の片隅」や、「校舎の片隅」にいました(僕もそうでした)。
今は、その「校舎」という空間そのものからも疎外され、「校庭の片隅」になり、いずれは「世界の片隅」になっていくかもしれません(参照 : 友人や家族、恋人に「化学物質過敏症、電磁波過敏症だ」と言われ、「嘘だ」「なまけだ」「気のせいだ」と思ったあなたへ)。
大阪の8歳の小学生ゆう君は、寒さの厳しい冬にも関わらず、グラウンドの片隅で個別指導を受けていたと言います。
彼は、シックハウス症候群(化学物質過敏症の一種)のため、校舎内のペンキや、洗剤、柔軟剤に身体が反応し、校舎内で授業が受けられません。
そのため、綿のトレーナーにセーターやダウンコートを重ね着し、マフラーや手袋、ひざ掛け、使い捨てカイロを使いながら、外で授業を受けざるをえませんでした。
文科省など教育現場では、ホルムアルデヒドのような一部の化学物質だけがシックハウス症候群の原因であるという認識が未だに強く、建物の規制などについても対策は進みません。
なるべく自然に近い「無添加住宅」を目指す秋田憲司氏は、著書で次のように建物のシックハウス対策について苦言を呈しています。
何万種類もある化学物質の中から、わずか13種類の化学物質のガイドラインを設けて、2種類の化学物質だけを法的に規制していれば、それで住宅は安全だといえるのでしょうか。大いに疑問です。
特にホルムアルデヒドだけを取り出して、放散速度がある基準値を下回っているという、安易な国のお墨付きを得ただけで、シックハウス対策は万全であるかのような言い方をしているハウジングメーカーが多いのには驚かされます。
また、どんな柔軟剤や制汗スプレーを使おうと個人の自由、ということから、結果的に過敏症を発症した子供たちのほうが「外」に追いやられることになります。
加えて、企業や自由競争の方が優先されるため、たとえ規制をするにしても、どの化学物質が、どの症状と繋がっているかの確たる証拠がない限りは具体的に踏み出せない、といったスタンスなのだと思います。
しかし、数十年前までアレルギーや花粉症がほとんど存在しなかったにも関わらず国民病になったように、「香害」もまた逃れられない現実となる日は遠くないでしょう。
優しい国へ
僕は、以前知人のツテを使って、ある県の知事さんに文章を手渡して頂きました。
都会を中心に、化学物質過敏症のような子供たちは確実に増加していきます。
だからこそ、先手を打ち、彼らでも生活のできる空間を用意する。見栄えだけでなく、内状までこだわった「自然」立県の「方向性(すぐに何もかもを変えるのは難しいにしても)」を歩みだしてほしい、と書きました。
アメリカでは、化学物質過敏症はすでに日本以上に深刻で、そうしたことも、アメリカがオーガニックの普及が進んでいる要因と言えるでしょう。
僕は、その県だけでなく、古来、自然と共生して生きてきた日本全体が、いつの日か「化学物質過敏症」に優しい国として、世界に誇れる国になってほしいと願っています。
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