視力低下
ブルーライトは安全? 危険? ブルーライトカットメガネは効果がないのか
Glass Story
ブルーライトは安全?
スマホやパソコンなどから放出される「ブルーライト」の安全性に関する記事がネット上で話題となっています。
まず、この夏に「ブルーライトが視力の低下を招く」という研究が発表されました。
その発表に対し、アメリカの米国眼科学会が反対、「目を傷める科学的根拠はない」と指摘したのです。
実のところ、ブルーライトは睡眠の妨げにはなっても、目を傷めるという科学的根拠はありません。
眼細胞が自然に含有する化学物質とブルーライトが結合すると、細胞を傷つける可能性があるとする研究が今夏発表されたことを受けて、最近、米国眼科学会(AAO)は「スマートフォンのブルーライトは視力を低下させない」とはっきり宣言しました。
この米国の医学会の見解に、一瞬、「そうか、ブルーライトに危険はないのか」と思うかもしれません。
しかし、ここで注意しなければいけないのは、「ブルーライトが安全だ」と言っているわけではない、ということです。
記事を読むかぎり、「ブルーライトが視力の低下を招く」と断言するには、科学的根拠が乏しい、と語っているに過ぎません。
一方で学会は、ブルーライトが「睡眠の質を招く」こと、「ドライアイに繋がる」ことを指摘しています。
そのため、対策として、寝るときはスマホ(携帯電話)を寝室の外に置くこと、また長時間スマホの画面を凝視しないことを推奨しています。
ブルーライトカットのメガネは効果がないのか
それでは、ブルーライトカットのメガネは効果がないのでしょうか。
これも今説明したように、ブルーライト自体が安全だ、という話ではなく、健康に悪影響ではあるが、「視力の低下に繋がる科学的根拠に乏しい」という話なので、全く効果がない、ということではないようです。
事実、ブルーライトカットのメガネで頭痛が減った、という声も挙がっています。
ブルーライトは網膜にダメージがあるって話で、視力の低下なんていわれてなかったと思うんだが ブルーライトカットメガネで目の疲れと頭痛は減った
— tete (@tete_blue) 2018年10月2日
ただね。ブルーライトカットメガネをすると明らかに翌日頭痛が減ったのは実感として事実。視力には関係無くても頭痛には関係あるはず。
— 酒本正夫 (@SakemotoMasao) 2018年10月2日
“米国眼科学会「ブルーライトで視力は低下しない。PC用メガネも推奨しない」 | ライフハッカー[日本版]” 視力低下対策のためにブルーライトカット眼鏡付ける人なんていないでしょ。睡眠の質には効果あるんだし。自分は頭痛対策のために付けてる。効果あるよ。 https://t.co/degonAe8Fz
— zapa (@zapa) 2018年10月2日
なぜ、ブルーライトカットのメガネで頭痛が緩和するのでしょうか。
米国眼科学会は、「視力の低下」に疑問を呈しているだけで、「睡眠の質の低下」など他の悪影響は否定していません。
また、ブルーライトは自律神経にも影響を与えます。
「目を酷使する生活によって自律神経のバランスが乱れ、頭痛や肩こり、不眠などのさまざまな不調を引き起こす人が増えています」。こう指摘するのが、吉祥寺森岡眼科院長の森岡清史さん。
仕事で1日中パソコンに向かい、プライベートでもスマホを見続ける生活が、自律神経を乱す原因になっているという。
「パソコンやスマホなど近くのものを見続けている間は、目の周りの毛様体筋が緊張しています。交感神経が長時間働きっ放しになるため、自律神経のバランスが乱れやすくなるのです」
自律神経の失調は、不眠やめまい、吐き気、イライラや、忘れっぽさ、頭痛など数多くの症状を招きます。
その点から考えると、ブルーライトを避ける(カットするメガネを装着するにしても、スマホやパソコンの使用自体を減らすにしても)ことで症状が軽減することは決して不思議なことではありません。
ブルーライトカットメガネは効果がないのか
しかし、米国眼科学会はブルーライトカットのメガネの使用は推奨していないと言います。
理由は、「効果が実証されておらず、長期的にどのような副作用があるかが分からないから」ということです。
医学会が推奨するブルーライト対策は、先ほども触れた通り「寝るときはスマホ(携帯電話)を寝室の外に置くこと」と「長時間スマホの画面を凝視しないこと」です。