プロフィール
扉が開き、白髪の医師から名前を呼ばれると、彼女は包帯の巻かれた左腕を軽く掲げ、鞄を手にして立ち上がった。病室に向かって歩きだすとすぐ、あのね、と言って彼女は振り返った。
くっきりと紅く縁取られた唇が、繊細に動く。
その唇から、「これは、わたしの症状じゃないのよ」という呟きが、諦めの笑みとともに零れた。「わたしが、この狂った世界の症状なのよ」
Ibuki
10代の頃から、向精神薬の後遺症や多くの病を抱えてきました。
僕は、医学の人間でもなければ、専門家でもありません。ただの一人の患者です。
患者という立場から、自分の心や体と向き合い、考えたことを言葉にして伝えたいと思いました。
ホームページに書かれた文章は、溢れそうなコップの水を、ほんの少しでも掬い出せたらと、「自分のような誰か」のために書いています。
そして、修正や追加などを重ねながら、永遠に未完の一冊の本として、この空間を推敲していきたいと思います。
2014.6.10



