体験記
頑張らないシンプル勉強法|ひきこもり、不登校からの大学受験、大学進学体験談 Ⅱ
Glass Story
具体的な勉強法と言っても、特別なことはしていません。
まずは本屋に行って大学受験の本が並んだ棚を見る(自分がこの場所に立っていることが当時は不思議で仕方がありませんでした)。
そこで幾つか立ち読みをしながら、「これは面白そうだな」と思った参考書や問題集を買う。
幼馴染みが大量に参考書の類を部屋に置いていったのですが僕はほとんど使いませんでした。
合格が目的というよりも、自分で歩きだしてみるということが大事だったので、自分で選んで新品で買い揃えたいと思ったのでした。
あとは、買ってきた参考書を繰り返し読み、問題集を繰り返し解いていきます。
そのときも、細かく「勉強時間」は区切りました。
一ヶ月の最初の二週間は、「参考書を読む期間」と決めました。
畠山のスパッとわかる政治・経済爽快講義改訂4版 板書+講義の立体構成で完全理解!
参考までに、政治経済はこのシリーズを使いました。
参考書は、少なくとも三周は読みました。
一週目は、さっぱり分からないことばかりですが、それでも気にせず読み進めていきました。
二週目は、一週目よりも理解が進んでいるような気がしました。また、分からない部分は付箋を貼っておきました。
三周目は、付箋の貼ったページを中心に読み込んでいきました。
後半の二週間は、今度は問題集の方を三周ほど繰り返すようにしました。
一度目は、ほとんど「ペケ」でしたが徐々に減っていきました。最後は、間違った部分のみと重点的に向き合うことにしました。
基本的な流れは、英語も国語も一緒だと思ってもらって構いません。
大事なことは、頑張らないこと。そして、楽しめるような仕組みを自分でつくっていくことです。
志望校や学部は、ぼんやりと幾つか候補はありましたが、大して執着はしませんでした。
小中とバスケ部に所属していましたが、シュートというのは、「決めよう」と思うと入りません。余計な力みが邪魔をします。
むしろ、柔らかく膝を曲げ、ゴールの方向を見て、利き手で打ちきる。
そのことに集中する。
ボールが手から離れたら、あとはもうコントロールできません。
でも、この「コントロールできる部分」さえしっかりとできるのであれば、ボールは自然にネットに吸い込まれていきます。
だから、余計なことは考えません。
柔らかく膝を曲げ、ゴールの方向を見て、利き手で打ちきることに集中しようと思ったのでした。
さて、三教科とも終えた11月の段階で、偏差値は50代に到達しました。科目によっては60を越えていました。
あとは11月、12月に足りないと思った部分を補い、12月の後半からは、センター試験の過去問題を一日一回ずつ取り組みました。
そもそも僕はうつや過敏性腸症候群、不安神経症などでひきこもり状態にあったので、試験当日は不安と緊張で体調が酷いことになるだろうと容易に予想がつきました。
だから、絶不調でもそれなりに点数がとれるように、ただただ反復を繰り返しました。
また、前々日くらいで勉強はやめました。食べ過ぎに気をつけ、早めに休むようにしました。
それでも当日は体調が決していいとは言えなかったのですが、センター試験で無事志望校に合格することができました。
今は、もしかしたら大学受験の制度も変わっているかもしれませんが、基本的な「勉強法」は応用が可能だと思います。
よかったら参考にしてみて下さい。
もう一つ、家族の支えが僕にとっては欠かせないものでした。
支えと言っても、塾の送り迎えや夜食を熱心に作ってくれたという話ではありません。
この数ヶ月のあいだ、「何もしないでいてくれた」ということが、本当に支えになりました。
あの頃の僕は、極めて神経質でナーバスになっていました。
頑張らないようにしよう、進学後のことや一人暮らしのことは考えないようにしよう、自分のやるべきことに集中しよう、と言い聞かせていました。
そうした僕を気遣って、家族は、「勉強どう?」など、現実に引き戻すような言葉や態度は一切表に出さないでくれました。半年間ずっと。
幼馴染みが説得してくれたこと、また家族の理解があったことが、僕の大学受験と合格の結果にとって不可欠な要素であったことは間違いありません。
その後、東京都内の大学を無事四年で卒業できました。
中学や高校よりもずっと自由な、ゆとりのある「大学」の雰囲気のおかげで、僕のような人間でも通うことができたのでした。
あのとき踏み出してよかった、ほんとに行ってよかった、と今では思えます。
ひきこもりと一言で言っても、事情も範囲も千差万別なので、幼馴染みのように強くは言えません。今はじっくり休むときという場合もあるかもしれません。
だから、ふとその気になったきにでも、思い出して参考にしてもらえたら嬉しいです。



